2017年9月10日日曜日

3Dプリント×鋳造 作品 「ネコ騎士アルフレッド」

こんにちは。
鋳造活動続けております。
今までは簡単な型抜きのような構造ばかり試していましたが、
今回はシリコン両面を使っての立体的な鋳造に試してみました
出来たものはこちら

ネコ騎士アルフレッド















金属は部屋の照明や反射で表情が変わっているように感じて楽しいです。
日ごろで気分がかわるようなものですね。


シリコンと鋳造のコンボで
かなりのディティールを再現できて驚いています。
鎧の留め具や微妙な凹凸も形としてでていて大変満足です。
今回特に仕上げで燻しを施したのが大きくもあります。
金属は場所や照明で表情が違うように見えて面白いです


製作手順

①3Dモデリング(ZBRUSH)

②3Dプリント(DMM)

③シリコン型取り

④鋳造

⑤燻し仕上げ!

という手順で製作しました。

①モデリング
鋳造作品にする予定はなかったのですが
空いた時間にちみちみ触っていつの間にかこんな具合になっていました。
ただならぬ雰囲気を持ったネコの騎士です。





②3Dプリント
今回もDMMで出しました。
高精細プラスチックで出すとこれがなかなか値の張ること値の張ること。
出力費1万円也









③シリコン型取り
まず片面のシリコン型を取ります。粘土を敷いて原型を埋めて
かみ合わせのための穴をあけシリコンを流します。



そして次の日、片面がきれいにできていたらひっくり返して
今度はその反対側にもシリコンを入れていきます。
このときシリコンバリアというのを塗らないと両面が引っ付いてしまい
えらいことになります。(なりました)

そしてきれいに前後の空洞ができたシリコン型が出来ました。





④鋳造
今回も出来のいいアロイ合金を使います。
湯道と呼ばれる金属の通り道をカッターで設けて
溶かした金属を流します。
内心ドキドキです。



できた!!!!!!!!





想像以上にキレイに抜けました。





そいて湯道のいらない部分やら、整合面のバリをリューターで取り、
組み立てれる状態にします。



⑤燻し仕上げ
金属を流しただけの状態ではいまいち作品として未完な感じがします
なのでここから燻し仕上げを施して作品ぽくします

右が仕上げナシ。左が仕上げあり。



差は一目瞭然と思います

この仕上げ、具体的に言うと金属のミゾ部分に黒い色を入れてディティールアップを施す
という工程になります。
この黒い色ですが、絵の具やペンキではなく、金属を腐食させ黒く染め、そして表面を磨いてミゾだけを黒く残すという手法をとっています。

今回はこの「スーパーブルー」という腐食液を使いました。
大変危険なやつなので気をつけて扱います。



軽くコンパウンド仕上げをした作品に対して
かなり薄めたこの腐食液を筆で塗ります。すると、、、









黒くなった!!!!!
これが化学反応による色の染め方だそうです。
銀などはこの方法がメジャーだそうですが、
アロイでこの例はどこにもなかったのでハラハラでした。
そして危険な液体をふき取り、
表面だけかるくコンパウンドをかけていきます。
やりすぎるとまたつるつるに戻るので気をつけます





いい感じにミゾだけ染まりました。



完成。
左、未処理
中、燻し後コンパウンド
右、燻しのみ

いや~金かかりますね。
このアロイ合金もこの1体分で7200円かかっています。
また必要に応じて溶かせるのがせめてもの救いですね。

また、
最近ジェスモナイトという雰囲気のある素材を手に入れ試してもみました









ではでは